●346 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語 [小保方晴子・STAP細胞ー物語]
●346 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語
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2023年 Obokata Haruko
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STAP細胞研究の経緯ー1
●●彼女が歩んだ生命科学への道。●●
●・・・・これまで話を聞いていて、この宿題はバカンティ先生が提唱している
スポアライクステムの概念と、これらの幹細胞との関連性を知りたいとの意図だと察した。
そしてもちろん、私の能力を計るための宿題でもある。
「これまで指導した中でベスト3に入る学生」と私を評し、
バカンティ先生にメールを送ってくれた大和先生の顔が頭に浮かび、
「日本の先生たちに恥をかかすわけにはいかない」と思った。
この宿題に全力を尽くす以外に選択肢はなかった。
ー図
●tamatabi20230207
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●347 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語 [小保方晴子・STAP細胞ー物語]
●347 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語
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2023年 Obokata Haruko
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STAP細胞研究の経緯ー1
●●彼女が歩んだ生命科学への道。●●
●とにかく論文を読んだ。
・・・・まだ近代的な解析技術が確立されていない時代の「現象の観察」のみから書かれた論文は、
研究者の自由な発想がそのまま記述されていて、
その洞察の深さに強く感化された。
観察された現象の不思議さと自然の法則とのつながりを広い視野でとらえた数多くの論文に触れることができ、
古い文献を読み込むうちに、
凝り固まっていた自分の思考が解放されていくのを感じた。
ー図
●tamatabi20230207
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●348 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語 [小保方晴子・STAP細胞ー物語]
●348 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語
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2023年 Obokata Haruko
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STAP細胞研究の経緯ー1
●●彼女が歩んだ生命科学への道。●●
●…論文を読んだ私の結論は、本当にバカンティ先生の仮説通りに
スポアライクステムセルが全身の組織に存在し、幹細胞として全組織の修復や維持のために機能しているなら、
「現在、存在が確認されている成体幹細胞を
スポアライクステムセルから生み出すことができるのではないか」ということと、
「スポアライクステムセルは
各組織に特異的な細胞になる前の幼弱な性質を保持しているのではないか」ということだった。
ー図
●tamatabi20230208
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●349 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語 [小保方晴子・STAP細胞ー物語]
●349 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語
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2023年 Obokata Haruko
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STAP細胞研究の経緯ー1
●●彼女が歩んだ生命科学への道。●●
●・・・このように骨髄細胞からできたスフェアは一つ一つ大きさや形状が異なっていたので、それぞれが異なる性質を持つ可能性が考えられた。
たとえスポアライクステムセル由来のスフェアがあったとしても、どれが正解かわからなかった。
そこで、スフェアを一個ずつ、それぞれの遺伝子の発現を調べることにした。
ー図
●tamatabi20230208
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●350 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語 [小保方晴子・STAP細胞ー物語]
●350 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語
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2023年 Obokata Haruko
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STAP細胞研究の経緯ー1
●●彼女が歩んだ生命科学への道。●●
●・・・精度の高いRNAを抽出するためには、細胞を溶解する有機溶媒の混合物の正しい比率が重要で、
そこに培養液などが混入するとRNAの抽出の精製度に影響を及ぼす。
スフェアを有機溶媒の混合物の中に入れる際に混入する培養液の量をできるだけ少なくするために、
マイクロピペッターと呼ばれる微量な液体を計る道具を使って、
顕微鏡下で2マイクロリットルの培養液を吸うのと同時に1個のスフェアを吸い上げ、
有機溶媒の混合物の入ったチューブの中に入れた。
ー図
●tamatabi20230209
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●351 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語 [小保方晴子・STAP細胞ー物語]
●351 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語
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2023年 Obokata Haruko
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STAP細胞研究の経緯ー1
●●彼女が歩んだ生命科学への道。●●
●・・・通常では、丁寧に行えば失敗することのない実験なのだが、
今回は扱う細胞の量がとても微量であったため、
抽出の際に混入するゲノムDNAを分解させRNAを精製する過程で肝心のRNAの量が減ってしまったり、
抽出精製に成功しても保存に使用するチューブにRNAが吸着してしまって実験に使えなかったりと、
RNAを抽出する作業から手間取った。
ー図
●tamatabi20230209
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●352 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語 [小保方晴子・STAP細胞ー物語]
●352 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語
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2023年 Obokata Haruko
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STAP細胞研究の経緯ー1
●●彼女が歩んだ生命科学への道。●●
●・・・PCRは同じ長さの核酸を増幅するので、PCR産物はゲルの網目の同じ位置に止まり、核酸を染色するとゲルの中に、核酸溶液を注入した穴と同じ幅の横一本の線が観察される。
この電気泳動と呼ばれる作業によって、PCR産物がゲルの網目に引っかかって見える横向きの線を一般的にバンドと呼ぶ。
今回の実験では、目的の遺伝子が発現していればバンドが観察され、していなければバンドは現れない。
数日間、一個のスフェアから正確なRT-PCRの結果を得るための試行錯誤を繰り返した。
ー図
●tamatabi20230210
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●353 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語 [小保方晴子・STAP細胞ー物語]
●353 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語
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2023年 Obokata Haruko
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STAP細胞研究の経緯ー1
●●彼女が歩んだ生命科学への道。●●
●・・・最後には、現在研究室で観察されているスフェアがスポアライクステムセルに由来している可能性に触れた。
その上でスポアライクステムセルが全身に共通する成体幹細胞であるという概念を提唱するためには、
「スポアライクステムセルはさまざまな組織から採取可能であり、
かつ各組織に特異的な細胞になる前の幼弱な性質を保持しているのではないか」また
「スポアライクステムセルは現在存在が確認されている成体幹細胞の分化能を
凌駕する分化能を有しているのではないか」
ということを示していく必要がある、と自分なりの考えを発表した。
ー図
●tamatabi20230210
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●354 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語 [小保方晴子・STAP細胞ー物語]
●354 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語
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2023年 Obokata Haruko
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STAP細胞研究の経緯ー1
●●彼女が歩んだ生命科学への道。●●
●今後の研究方針を決めるにあたって、
とにかくキメラマウス作りに挑戦し答えを見よう
と指導教官の先生たちが話し合った。
キメラマウス作製は実験者の腕が実験結果を左右することが知られている。
大和先生が「世界で一番上手な人にお願いしない限り答えは出ないから、頼むなら理研CDBにいる若山先生にお願いしたい。
若山先生が作れないなら、スフェアからキメラマウスはできないと結論付けていいと思います」と提案すると、
小島先生が、「若山先生はアメリカに留学していた頃に知り合った友人なのでメールを出します」と応じてくださり、話は進んだ。
この話を常田先生にすると、「若山先生に実験をお願いしに行くときは僕もついていく」とおっしゃった。
(ここに並ぶ先生たちは、この研究成果を十分に理解していなかった。
この研究成果の情報を知った科学者がどんな動きをするか十分に検討をしなかった。
iPS細胞の出現で出番がなくなってしまった若山は、この細胞に夢中になったことは想像ができる。
生命科学の巨匠になれると思った。)
(小保方は指導教官の指示に従って動いている。
小保方は一研究員として動いている。
しかし、後には全責任を負うことになった。)
ー図
●tamatabi20230211
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●355 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語 [小保方晴子・STAP細胞ー物語]
●355 - 小保方晴子のSTAP細胞騒動・物語
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2023年 Obokata Haruko
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STAP細胞研究の経緯ー1
●●彼女が歩んだ生命科学への道。●●
●2010年7月20日、大和先生、小島先生、常田先生、そして私の4人で新幹線に乗り込み、理研CDBがある神戸へ向かった。
前日に大和先生から、若山先生への説明資料を作るようにと指示を受けていた。
「10分程度のものを作成しています」と答えると、
「30分はかけて丁寧に説明をして」と言われ、徹夜で説明資料を作成することになった。
あとから小島先生が、
「大和先生がはるさんはやらせればがんばる子だからプレシャーをかけといたって言っていたよ」と笑いながら教えてくれた。
ー図
●tamatabi20230211
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